肘関節学会

理事長挨拶

   今年度より一般社団法人日本肘関節学会の理事長を拝命いたしました。本学会は平成元年に田島達也会長のもと第1回日本肘関節研究会学術集会が開催されてその歩みを始め、平成16年より初代理事長に阿部宗昭教授を擁して「日本肘関節学会」となり、まさに「平成」とともに進歩・発展を遂げてまいりました。「令和」の呼び声とともに本学会も法人化を目指し、2001年(令和3年)4月より稲垣克紀前理事長のもと「一般社団法人日本肘関節学会」として新たな一歩を踏みだしたところです。世界唯一の肘関節に特化された学会として国際的にも徐々に認知されてきており、これから益々本学会の真価が問われる段階に来て、この伝統ある学会の舵取りを任されましたことは身に余る光栄と感じますとともに、その重責に身が引き締まる思いであります。会員の皆さまや日本整形外科学会をはじめ関係各学会のご理解とご協力を得て、本学会のさらなる飛躍の一助を担うことが出来ますよう微力ながら精進する所存でございます。
   ようやくCOVID-19の勢いも落ち着く気配をみせ、対面でのミーティングや会議、学会等も戻り始めております。コロナ禍において制限せざるを得なかった本学会のactivityも、これから徐々に復活させなければなりません。「肘関節外科医:elbow surgeon」を育成すべくcadaver workshopを再開し、人工関節や関節鏡などをはじめとする先進手術技術のworkshopなども企画して若手の教育・養成に注力して参ります。また「野球肘」など成長期における肘関節障害はその早期発見・早期治療の重要性に増して「予防」がこの少子化の時代に子供たちを守るためには必須であり、その啓発活動や検診活動の普及なども本学会の使命と心得ております。手術・治療のみならず「肘関節」におけるあらゆる事象にアプローチし、肘関節に特化された唯一の学会として、国内のみならず世界に向けても活動や情報を発信し、ひいてはそれが本学会の発展に繋がると信じております。そのためには会員の皆さまはじめ関係各所の方々のご指導ご鞭撻が不可欠でございます。何卒よろしくお願い致します。

一般社団法人日本肘関節学会
理事長 正富 隆
(行岡病院整形外科 手外科センター)